自然派きくち村

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【酸化防止剤・無添加】ビオワイン【白】香月ワインズ/aya blanc 750ml

価格
10,800円(内税)
在庫数
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香月ワイン1

完全なる自然栽培で産み出される正真正銘のナチュラルワイン

 …これはきっとワインに、いや、というか、ぶどうそのものに取り憑かれた男の話である。

 宮崎県綾町。「有機農業の町」として知られるこの町で、なんと自然栽培で、しかも無肥料にて自らぶどうを育て、そして自ら正真正銘のナチュラルワインを醸す男がいると聞いて、なにはなくとも駆けつけた。香月克公(かつきよしただ)さん、43歳。ニュージーランドにて10年、ワイン作りを一から身を以て学ぶ。もともと自然が、そして山が好きだった香月さんは元来オーガニックの世界にも興味があり、ナチュラルワイン作りにも興味を持ち、その製造や醸造法なども学んではいた。

香月さん

 でも。でも、である。世界中においても盛んに作られるようになって、今また再び脚光を浴びているナチュラルワインではあるが、それを完全明確に表す定義はなかなか存在せず、グレーゾーンが多いと言われるのも事実。例えばボルドー液と呼ばれる硫酸銅と消石灰からなる農薬がなかばスルーされていたり、じつはナチュラルワインと呼ばれる周辺がビジネスにまみれている現状だって、香月さんは嫌というほどリアルにみて来たという。だからこそ香月さんは真っすぐ一直線にこのナチュラルワインの世界へ没入したわけではなかったようだ。もしかするとその点こそ、香月さんと他のナチュラルワインの創り手との一線を画すところなのかもしれない。

語る香月さん

 「…うーん。だから自分はワイン好きというよりも、どちらかといえばぶどうそのものが好きなんですよね。まぁいってみればただのぶどうオタクなんですよ(笑)」。40種以上の品種が並ぶという、自ら創り上げたぶどう畑のなかで香月さんはこんな言葉をさらりと言い放つ。ちなみにこの目の前にある苗の品種はなんですか? となんとはなしにこちらが伺えば、まるで聞いたことのない品種名とその特徴やらがイキイキと眼を輝かせながらその口から放たれ、熱く燃えるように語られる。そしてハッと我に帰っては、照れながら「ただのぶどうのオタク」と言う言葉が出て来たというわけである。

 そう、とにかく香月さんは、なんともいえない魅力を持つひとだ。例えばフランスやイタリアの片田舎で永いことブドウ作りだけに携わってきたような老農夫とは、もしかしたらばこんな強くて優しいフィーリングを持つんじゃないか…と思ってしまう。つまりは出会った途端にこちらから自然にこころを開いてしまうような、嘘の無いなにかを持っているというか。

ぶどう畑

 「そもそもぶどうを自然栽培でチャレンジしようなんて想いは無かったんです。ニュージーランドで勉強をしてきて、日本がブドウ栽培に適していない気候だというのも十分に分かっていたし、もともとオーガニックに興味はあったんだけど、どう考えてもやっぱり難しいだろうなと。ですが、ニュージーランドから帰りの飛行機のなかでたまたまあの『奇跡のリンゴ』、自然栽培で著名な木村秋則さんの記事を見てしまったんですよ。もうそれからすぐに木村さんの本を何冊も取り寄せて貪り読んだんです。あのときあの記事に出合ってなかったら、どうなっていたかわかりませんね」。

 運命、導き、直感。人生において考えても分からないことが拓ける瞬間というのは本当にあるもので、そこへ素直に率直に飛び込めるひとに嘘なんて微塵も感じないのかもしれない。

設備

頑固でまっとうすぎるほどのこだわりが詰まった貴重なファーストヴィンテージ

 といっても、もちろんそれからの道のりは平坦なものではなかった。自分の求めるぶどうの苗木を海外から持って来たはいいが、この国には約1年間の検疫検査が存在する。その間に枯れてしまったらもう終わり。何度も何度もチャンレンジし、ようやく約40種以上の品種を定植させたという。そして無農薬・無肥料といえば聞こえはいいけれど、雑草も抜かず、最初はぶどうの苗と他の草の違いが分からぬような荒れた畑景色。ようやく芽が出たと思ったら、すぐさまむしゃむしゃと誰より先に害虫が食べてしまう。悔しいが仕方ない。どうしようもない。それから畑が一応の形を見るまでにじつに3年の月日がかかったという。  「農薬や除草剤を使用しないので、畑のなかにも当然生態系が産まれる。最初は偏った生態バランスだったのが、自然に任せておくと様々な雑草が生えたり虫の種類が増えたりして多様性が育っていく。例えば畑のなかに害虫を食べる他の虫が産まれてくるわけです」。畑の中に産まれる自然のサイクル。そんな奇跡に助けられ、少しずつだがぶどうがなり始めたというわけだ。

1stvin

 収穫から除梗、圧搾、瓶詰まですべて手作業。発酵もぶどうの皮や空気中に存在している野生酵母を使用する。畑の近くに造られた、とてもコンパクトな醸造場を覗かせてもらったが、ワイン造りのそのシンプルさにまず何より驚かされる。基本は収穫して潰して寝かせるのみ。その機械だって特別なものは決して無く、実はワインとはやはり原始からある酒なのだと悟らされる。ただし、ワインを寝かせる貯蔵タンクには温度管理ができる装置がしっかりと備わっており、そこに「なるだけ自然に育てた強くて良いぶどうを、現代の技術と自分の感覚を使って醸したいのだ」という香月さんの強い意思が感じられる。さらに発酵させてから必ず6ヶ月間寝かせるのが香月さんのワイン作りの絶対条件。ここを利益優先でさまざまな技術を使っては早めてしまうワインも世には数多く存在するけども、香月さんはその道を決して選ばない。浄化作業も濾過機を使用せず、自然の重力で澱を沈潜させていき、上澄みを取る。酸化防止剤も浄化剤もいっさい使わない。香月さんの頑固でまっとう過ぎるほどのこだわりが詰まりに詰まった1本というわけだ。

 白はシャルドネ、赤はメルロー主体。そしてついに満を持して出来上がった2017年の生産量は、結果的になんとわずかに1000本。台風、豪雨に泣かされながらの完全自然栽培…。そのため一本の価格は10000円とあがってしまったが、これからはブドウの生産の安定とともに「最終的には一本4000〜5000円を目指したい」と力強く未来を語る香月さんを、我がきくち村がサポートしないわけがない。いまやワールドワイドな広がりを見せるナチュラルワインのなかでも、さらに新しくも革命的な道を切り開かんとする、この貴重マスト・バイなファーストヴィンテージをどうか、どうか、見逃してほしくないと思うわけです。

早速「ホンモノ」を味わってみる事に

@peg

 ようやく届けられた2017年「Aya Rouge(綾ルージュ)」。我がきくち村の村長を含めた数名でそのファーストヴィンテージの試飲を早速行って来たので、ここに小さなご報告を。試飲に選ばれた場所は熊本にある『Peg(ペグ)』。使われる食材はすべてオーガニック、置かれるワインもすべてナチュラル、ちなみにオーナーシェフはストリートなスケーター、そしてそんな彼こそ「その時その季節であくまで自然に穫れる食材を使いながら、その日その日の自分の感性でもって料理する。天候やさまざまな状況によって食材が揃わないならば当たり前にメニューを少なくすればいい」と言い切るレボリューショナリーな若きシェフ冨永博美氏。まさにこの革命的なワインを試すのにうってつけの店というわけである。さぁ香月ワインズによる2017年の「Aya Rouge(綾ルージュ)」はどうなのか。さぁ試飲だ試飲だ。ツィー…。

試飲会

 「クラッシック」「素直な味」「喉にイヤなピリリが来ない」「まっとうな味」「心底飲み易い」「赤、白ともに腰が強いのにクセがない」「ウマ過ぎて1本すぐに開けてしまう(村長)」…などなどさまざまな意見が飛び出したが、たぶん総じていえるのは「普遍的な味」だということなのではないか。一般的な意見として、ナチュラルワインというのは本当に表情が豊かで様々。これまでに飲んで来たトラディショナルなワインがつまらなく感じてしまうほどに、ナチュラルワインにはそれぞれに個性があり、顔がある。剽軽でファーストインプレッションは十分だが案外と記憶に薄いひと、一見地味だが知れば知る程(飲めば飲む程)どうも心と舌に残るひと、ひとくちでは気がまったく合わなそうに見えて徐々に徐々に心が打ち解けて来るひと…などなど。だがこの2017年の「Aya Rouge(綾ルージュ)」はそのどれでもなく、ただただそこに「普遍的」という文字がポンと浮かびあがる印象だ。まったく気を衒ってない自然な表情の奥底に存在する胸を掴まれるほどのグリップ力、誰からも好かれるが決してブレ媚びないその強い姿勢。そう、実はその印象はそのまま創り手の香月さんとリンクすることに気づいたりする。「結局のところ、ワインとはなんといっても農産物なのだ」という言葉が試飲会で飛び交ったが、もし本当にそうであるとするならば、創り手と彼が産み出す農作物としての作品が自然と繋がっていくのも当たり前なのかもしれない。往々にして作品と呼ばれるものは作り手の光と影をも内包してしまうものだから。

アラカルトとワイン

 …まぁとにかくともあれ、『Peg』にて味わった、我が「きくち村」でも販売する『玉名牧場』のジャージー牛乳で作られしチーズとの美し過ぎる相性を語る言葉を自分はまだ持たない。ただただ至福の時間が過ぎ去ったことをここに記しておく。その組み合わせだけは必ずや試してみていただきたいと思う。

玉名牧場のチーズはこちら

・文/中村 しん ・協力/Peg 熊本県熊本市中央区南坪井町5-10 ドラゴンビル1階

酒類販売管理者標識
販売場の名称及び所在地 有限会社渡辺商店
菊池市隈府58-3
酒類販売管理者の氏名 渡辺義文
酒類販売管理研修
受講年月日
平成30年10月18日
2018年10月18日
次回研修の
受講期限
2021年10月17日
研修実施団体名 菊池市小売酒販組合