玉名の自然あふれる「ＵＮＯナチュラル」の畑

　熊本県玉名市に玉名UNOナチュラルの農園はあります。農薬を使用しない安全な野菜のを作りたくて農家へと転身しました。
　新規就農者の頃、耕作放棄地を開墾し、ゆず100本といちじく100本を植えました。栽培を勉強しはじめた初年度、玉ねぎの自然栽培に挑戦して全滅させてしまいます。地力を上げる為に、その土地に生えた雑草の緑肥を使う事にしました。畑によってはとうもろこしや米をＥＭ発酵させたＥＭボカシを使用している畑もあります。いづれも、植物性の無化学肥料です。循環型農業を志す飯塚さんは、ゆくゆくはボカシも与えないで栽培をしたいと考えていました。そして徐々にではありますが、近年、農薬はもちろん肥料さえ使わない立派な自然栽培の作物が育ってきています

種取は農家の重要な仕事

　サラリーマンから転身した飯塚さん気が付いた事がありました。農家として収入を得るのはとても難しいと言う事実と、殆どの農家さんが、種を買っているということでした。Ｆ１種は品質・収穫が安定しますが、種を毎年種会社から買わねばなりません。飯塚さんは「種取は農家の重要な仕事だ」と感じ、在来種の種を選んで買い、作付けをし種取を必ず行う事にしました。それから2年が経ち、お野菜の収穫もだんだんできるようになってきました。現在では妹さんとお母さんが一緒に畑を作っています。お母さんは「毎日の草取りが人生の生きる糧」と草むしりに勤しんでいます。
　まだ果樹の苗も育ち始めたばかりですが、将来はジャムを作ったり、安全にこだわった加工品を作りたいという夢を持っています。