豊かな自然に囲まれた山間部で、農薬不使用で栽培されたブルーベリー

　世界有数の広大なカルデラで有名な、阿蘇山の周りを取り囲む外輪山の北西部に位置し、名水百選などに選ばれる菊池水源にもほど近い“菊池市重味”地区。その豊かな自然が残る地域にて、農薬・化学肥料不使用で栽培されている、城敦子さんの貴重なブルーベリーを譲っていただけることになりました。
　現在、ブルーベリーの苗木の数は約80本。ブルーベリーは他家受粉と言い、他品種のブルーベリーの花粉でないと実が付きません。ですから城さんは、甘味が強くて小粒な「ホームベル」、酸味と甘みのバランスが良い「ティフブルー」、大玉で、肉質がゼリー状で食感の良い実をつける「ウッダード」 を混ぜて植樹されています。除草剤などの薬剤は一切不使用。堆肥を与えるのは年末にたった１回のみ。自家製の発酵堆肥（原料は米糠、もみ殻、大豆・小豆の殻、油粕粉末、焼成骨粉）を使用されています。

色づきを見ながら、一粒づつ真心こめて収穫！

　沢山の果実を付けた果樹から、熟した粒を目で見て選別しながら一粒づつ収穫します。ブルーベリーの苗木は80本あるので大変な作業です。収穫した後、枝などの不要なものを取り除き、さらに潰れたものなどを選別し、過冷却現象を活用した冷凍庫（※下記）で冷凍しました。フレッシュの美味しさをそのまま冷凍した、今が旬のブルーベリー。ジャムなどの加工品にしたり、お肉料理のソースを作ったり、いろんなお料理でお楽しみください。

※食材の外部から徐々に凍結させる従来の急速凍結庫とは全く異なる原理（過冷却現象）を用い一気に凍結させる為、氷の結晶による細胞膜へのダメージを最小限に抑え、凍結→解凍のプロセスを経ても食材の鮮度・風味等をほぼ再現することができる冷凍庫を採用しています

自ら圃場を開拓し、その後農薬不使用栽培へ

　元々、民家や田畑などの無い雑木林だったという重味地区。昭和36年に城さんご夫妻を含む数名のグループで開墾し、苦労して田畑を作られたそうです。開墾後、城さんご夫妻は1町4反ほどの圃場を手にし、米や野菜、桃などの果樹栽培をスタート。豊かな水源と、日当たりのよい立地条件を生かし、様々な農作物の栽培に従事されてきました。
　50年ほどご夫婦で農業に携わられてきた城さんですが、数年前に旦那様が他界されたことを機に、圃場を半分ほどに縮小。同時に薬剤散布など手間のかかる桃の栽培から撤退し、代りに農薬を使わずに栽培でき、あまり手間のかからないブルーベリーの栽培を開始されました。