熊本・甲佐町のれんげ肥料ヒノヒカリ

　熊本県のほぼ中心に位置し、熊本平野と九州山地からなる甲佐町。鮎で有名な「緑川」が流れていることでも知られています。江戸時代、熊本城城主・加藤清正が治水整備を行ったことにより農業が発展し、現在でも清正が築いた水路が町のあちこちに張り巡らされています。
　そんな緑川水系の田圃にて農薬不使用でお米を作る中川益男さん。農薬不使用歴は取材時の2024年で15年ほどで、最近の3年は田んぼに植えたれんげを漉き込んで肥料にしています。きくち村ではれんげ等の緑肥の場合は「自然栽培」表記ではなく「農薬・化学肥料不使用栽培」とさせていただいておりますが、中川さんの田圃はれんげ肥料を使うまでは肥料不使用。12年間自然栽培だったということです。

　中川さんの田圃は自宅のすぐ近くにあり、その自宅で井戸水を使っていたということが農薬を使わない農業を始めたきっかけです。ご近所には自然栽培の生産者さんもおり、長年農薬不使用での農業を続けています。
　お米のほかに大豆や落花生なども栽培しており、取材時には立派に育った大豆の様子も見せていただきました。

　収穫の直前に伺った田圃には赤トンボが舞い、黄金色の稲穂が頭を垂れていました。清流と緑の山々に囲まれた場所で育った純なお米、味わっていただければと思います。