熊本県の菊池と水俣の山の中で

　熊本は菊池市の静かな山の中、ちいさな手作りの巣箱がありました。「38Farm(ミツバチファーム)」さんが大事に大事に”育てた”、ニホンミツバチの巣箱です。ニホンミツバチを養蜂する38Farmの永目さんは、まるで我が子の成長を話すかのように「ニホンミツバチ」の巣箱への定着の苦労話から、採取できた蜂蜜の濃ゆくもすっきりとした味わいについて、語ってくださいました。
　なんでもニホンミツバチは巣箱に定着させるのが難しいらしく、一度入っても気に入らないとすぐ出て行ってしまうそう。養蜂を1から始めた永目さんは、蜂たちに定住してもらうべく試行錯誤を繰り返しやっとここまできたのだとか。

　そんな貴重なハチミツ、取材に行った私たちも食させていただきましたが、「濃い！？でも、甘ったるくない、後味すっきり」あと２、３口連続で食していたら、危なく止まらなくなっていたかもしれない！なんて思えるほど。後味すっきりだから「もうひと口」とついつい食べすぎてしまいそう。ご注意ください（笑）
　「38Farm」さんでは、菊池市と水俣市の2か所でニホンミツバチの養蜂を行っております。菊池の山の花々と、水俣の海沿いの柑橘系の花々から採取された蜂蜜を混ぜ合わせたハチミツです。ぜひ、ニホンミツバチの“ハチミツ”を食していただきたい！西洋ミツバチとはまた違う味わいと感覚が待てるかと思います。

貴重なニホンミツバチのレアな非加熱蜂蜜

　日本で飼育されているミツバチには、西洋蜜蜂と日本蜜蜂ががいる事をご存知でしたか？国内に流通する蜂蜜のほとんどは西洋蜜蜂のハチミツで、日本の在来種である日本蜜蜂の蜂蜜はほとんどお目にかかれません。というのもこの日本蜜蜂、飼育が困難で蜜の収量も少なく、生産性が低いから。採蜜回数は西洋蜜蜂が年2回なのに対し日本蜜蜂は年1回、採蜜量も西洋種の5%程度とかなり少ないのです。しかも、巣の中の環境が悪化すると別の棲家へ移動する「逃亡癖」があります。手間のかかる子ですね。なので養蜂家の方たちもあまり飼いたがらないのです。そんな日本蜜蜂のハチミツは、西洋のものより濃厚で熟成されたような味わい。それでいて後味はスッキリしています。それは日本蜜蜂の蜜源となる花が多種多様で、花粉も多く含まれているからなんだとか。
　そして、もう一つの特長は熱処理をしていない事。非加熱の「生」のハチミツです。加熱することで死んでしまう多くの栄養素を含んでいますので、栄養価の面でもとっても優秀。
　ニホンミツバチたちが長い時間をかけて大事に大事に育てた貴重なニホンンハチミツ。本当に濃厚で美味しいです。

※非加熱蜂蜜は生きた酵母により発酵しますが、品質には問題ありません。冬以外の季節は冷蔵保存をおすすめします。
※白く結晶化することがありますが、品質には問題ありません。
※はちみつは満1歳未満の乳児には絶対に食べさせないでください。