自然派きくち村

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それらを使用した惣菜にスイーツ。

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自然派ワイン【白】カーサ・マスキート_モスカート・ビアンコ_2022

価格
3,080円(内税)
在庫数
在庫なし

アロマティックで爽快なモスカートの香りとフレッシュでドライな抜群の果実味

MOSCATO BIANCO
モスカート・ビアンコ2022

  • I.G.T.BIANCO MOSCATO / 白 / 750ml/13%vol

標高550mに位置する火山性土壌の畑で栽培されたモスカートを100%使用。収穫は手摘みで8月最終週に行われます。ステンレスタンクで発酵&熟成。低温でマセラシオンを12時間。移替え、ボトリング時にフィルターをなるべく使わないように澱が沈澱するのを待ちます。マロラティック発酵は行いません。モスカートらしく香りは非常に強くフルーティーですがしっかりとドライな味わいは見事。

  • モスカート・ビアンコ100%
香り:
モスカートらしいトロピカル感とハーブが溶け合った晴れ晴れとした爽快感のあるアロマ。モスカートの良い部分だけをシンプルだけどしっかりと表現。
味わい:
甘いワインが造られることの多いモスカートにおいて非常にドライで爽やかな果実味。ミネラルと酸味が溶け込んだシャープな質感。マスキートならではの完成度。
酸化防止剤:
極少量使用

Casa Maschito カーサ・マスキート

バジリカータの秘境マスキート地区で新たな歴史を紡ぐ実力派ワイナリー

カーサ・マスキートはイタリア半島のヒールの付け根部分に位置するバジリカータ州のポテンツァ県マスキート地区にカンティーナと畑を構えています。彼らのワインを語る上で、このマスキート地区やバジリカータの歴史は、必ず知らなくてはいけない重要な味わいの要素だと断言できます。このエリアにはイタリアの中でも特有の歴史背景とワイン産地としての歩みがありました。

​マスキート地区はヴルトゥーレ山を臨む丘陵地帯にあり、まさに山の中の秘境といった雰囲気です。現在の人口は僅か1,500人程度。付近では羊や乳牛を飼う放牧民が現在でも存在するという雄大な土地です。1400年代にトルコ人の侵略を受けて逃げ延びたアルバニア人貴族達が形成した街であり、現在も”アルブレッシュ”というアルバニア方言を話す地域が存在するそうです。
​アルバニア人が移住してからもこのエリアは、トルコ人、ゲルマン人など様々な民族から侵略を受けてきました。その影響もあってか、近年まで特有の”閉鎖的な雰囲気”があった街だと言われています。ですがそういった背景が”都会的・近代的な物”の影響から自然を守ってくれた部分もあるそうです。ジビエが多く、6月頃には”黒トリュフ”、10月ごろには”白トリュフ”や”ポルチーニ”などの上質な食材がたくさん採れ、ポドリカという乳牛の出産時に取れる希少な”カチョ・カヴァッロ・ディ・ポドリカ”や、羊から造られる”ペコリーノ・ディ・フィアーノ”など食品も豊富。子羊もよく食べられ、現地の人たちは「アニェッロに合わせるワインは”アリアニコ・デル・ヴルトゥーレ”、以上。​」と言い切ります。マスキート地区だけでも膨大な歴史、文化の情報量ですが、バジリカータは10km離れれば異なる民族の文化を残した街があると言われており、専門の研究者が訪れることも多いそうです。


カーサ・マスキート当主であるアントニオ・グリージーはこのマスキートで生まれ育ち、小さな時から祖父と共に葡萄畑の作業を手伝っていました。「マスキートは神によって葡萄を育てるために造られた場所」とアントニオは言います。
​標高は600メートル、畑は太陽を受け止める南向きに広がり、実がしっかりと熟すことが困難なアリアニコにとって理想的な場所なのです。しかし、当時マスキート地区はワイン産地としての認知も自覚もなく、優れた骨格と果実を持つアリアニコを大手組合や、北イタリアへブレンド用として販売していました。このことに関しては「自分達で葡萄の魅力に気付くのが遅かった、不幸な葡萄にしてしまった」と振り返っています。

​アントニオは仕事を得るために15歳で単身ミラノへ。車の車体修理の職人に弟子入りし、1986年にはTOYOTAやレクサスの修理を下請けする会社を設立。彼の愛車は今でもTOYOTA一色。ミラノで大きな仕事を成功させたアントニオですが、1998年にその会社を息子達に譲渡し、自身は先祖からの畑でワインを元詰めするために帰郷します。2000年にカーサ・マスキートを設立し現在に至ります。素晴らしい経歴に恥じない堂々とした雰囲気とリーダーシップを発揮するアントニオは、スタッフから厚い信頼と尊敬を受けています。マスキート地区全体から応援されているようで、街のレストランではカーサ・マスキートのワインが誇らしげに並び、提供されています。


葡萄栽培は無農薬で行われています。自然派やオーガニックということを目指していたわけではなく、彼らの畑があるエリアは標高が高く非常に良い風が一年中吹くのです。葡萄が結実している6月以降も湿度をあまり感じず、病害のリスクは極めて低いです。農薬による介護が必要のない葡萄は樹齢も高く、若い樹でも40年、高い樹は80年以上。樹齢の高い樹はコンパクトで見た目から凝縮した雰囲気。真下に伸びるように工夫した根は地中深くに伸びていき、この土地の沖積土壌の様々な”情報”をしっかりと葡萄に伝えます。

畑仕事や醸造作業は手仕事にこだわっています。恵まれた環境の上質な葡萄も、機械などの雑な介入があっては良いワインにすることができないからです。良い葡萄をベストな状態で醸造につなげることが良いワインを生み出す一番重要な部分なのです。発酵はステンレスタンク、熟成は木樽を使用します。樽には様々な種類が使用されており、フランス産、オーストリア産のトノーとバリック。木の種類はオークと桜の混合タイプもあります。バリックは2〜3回使用されたミディアムローストを使用。アリアニコはまさに野生動物のような品種であり、ゆっくりゆっくりと酸素に触れて、樽に馴染むことにより繊細な味わいを表現することがセレクトした樽を使用する目的です。
こういった工程から生まれた彼らのアリアニコは非常にエレガント。チャーミングな質感を絶妙に表現した”バジリカータ・ロッソ”、アリアニコの濃密なコクをストレートに味わえる”ポルターレ・アドゥカ”、数十カ所の異なる土質で栽培された樹齢の高い樹をブレンドした”ラ・ボッタイア”は多重性のある緻密な味わいです。
​1400年に移住後、ようやくワイン産地として歩み始めたマスキート。アントニオはこの地の歴史に新たなページを刻んだ男と言えるでしょう。



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