【釜炒り茶】高島さんの緑茶〈白折〉 80g(南阿蘇産・自然栽培)
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高島さんの緑茶が「釜炒り茶」になりました
南阿蘇の地にて自然栽培を行う高島和子さんの緑茶。これまで「煎茶」として販売してきましたが、2025年より「釜炒り茶」として皆様にお届けすることになりました。
釜炒り茶とは、煎茶のように蒸すのではなく、その名の通り釜で炒って作るお茶。煎茶の揉み込みの最終工程「精揉(せいじゅう)」がないことも特徴です。釜で攪拌しながら乾燥させるので、茶葉は勾玉状の形になります。煎茶にはない独特の香りや風味を楽しめるお茶です。
主に九州で生産されていますが、国内での日本茶生産における釜炒り茶の割合は、令和元年で0.02%程度と、滅多にお目にかかれない希少なお茶となっています。
こちらは「白折(しらおれ)」。煎茶の仕上げ加工中に出てくる茶の茎の部分を集めた「茎茶」で、味わいはすっきりとしています。
人数分の茶葉(1人につきティースプーン1杯)を急須に入れ、80〜90度程度のお湯を注ぎ、1分ほど浸出させてお飲みください。お好みにより水出し茶などもお試しください。

高島さんからのメッセージ
新規就農にあたり、1992〜1993年に植えた茶(かなみどり、やぶきた)を栽培指導、加工をしてくださった菊池の川口製茶園(二代にわたり)本当に感謝です。
ありがとうございました。
加工の都合により、新しい茶加工場との出会いを模索していました。
年明けから、宮崎県日之影町の、「一心園」さんに出会い(後で分かるのですが、20年ほど前に、初代の一心園さんご夫婦が環境保全型農業研究会の見学、交流会に我が家に来られていたのがわかりました)心機一転、「釜炒り茶」を仕立てていただく事となりました。
茶を摘み始めた頃に、茶とは??と、近所のお婆さんに、自家製茶の作り方を習いました。火を起こし、大きな釜で摘んだばかりの茶葉を両手で(うちわや木の枝等)炒り揉みを何度か繰り返して作りました。
香ばしい、素朴な味の印象を思い出しました。
長く「煎茶」製造で、「釜炒り茶」との新しい味との出会いに戸惑いもありました。
茶摘み、加工等で、一心園さんの甲斐鉄也さんの、お茶に対する思い、愛情、人柄等、本当に、お茶畑が、出会いをくれた気がし、感謝です。
今年、70歳をむかえましたが、新しい事に挑戦、わくわくする気持ちが嬉しくてたまりません。
今年も、沢山の方に、助けていただき、また、楽しい茶摘みができました。
ありがとうございました。茶畑は、相変わらず静かで美しいです。
南阿蘇の、自然、香りや土のエネルギー等味わっていただければ幸いです。
阿蘇の大地と多くの人に感謝を込めて・・・ 高島和子 2025.6
晴れ渡った空と澄み切った空気。高島さんが作る自然栽培茶。

「すみこさん、いい子にしてた?」茶畑に着くと、高島さん、誰かに話しかけています。そこにはヤギの姿が。「天気のいい日はここに連れてきてるのよ」。今日もすごくいい天気です。高島和子さんは、ここ南阿蘇村で自然栽培によるお茶を栽培しています。きっかけはおよそ20年前。福岡から南阿蘇へ移住し新規就農するにあたり、栽培品を探していた高島さん。ある講演会で茶栽培農家の方の話とその生き方に感動し、すぐに「もっと話を聞きたい」と、講演者の家まで伺います。いろいろな話を聞いた後、案内された立派な茶園。その茶園に立った時、高島さんは思いました。「こんな澄んだ空気の中で仕事がしたい!」お茶の栽培を決意した瞬間でした。

それから高島さんは農薬不使用栽培でお茶を作る農家を見学したり、地主さんに茶の木を植える許可を頂いたりと、厳しい環境に直面しながらも「お茶の栽培」に向けて一歩一歩前進しました。そして1992年。いよいよお茶の苗木を植え始めた高島さん。しかし、2反5畝の畑に60cmの溝を掘り、笹竹・かやを引き、堆肥や籾殻を入れて埋め戻すという過酷極まる作業に、とうとうダウンしてしまいます。しかし多くの友人に助けられながら、なんとか7000本の苗木を植えることができました。そして現在。あの日の茶畑と同じ「澄んだ空気」に包まれた、高島さんの茶畑。青く晴れ渡った青空と澄み切った空気の下には、元気なお茶が広がっています。今日もすごくいい天気です。
「山の土とね、同じになってるの」そういうと高島さん、茶の根元の土を掘り始めました。その土を触ってみると・・・確かに柔らかい気がする。さらにその土の上には、もっと柔らかい土の層が。「これは『腐葉土』と言って、落ち葉や枝が土壌微生物によって分解されて土状になったもの。言わば“天然の肥料”ね」。剪定によって地面に落ちたお茶の葉や枝が長い年月をかけ、新しいお茶を育てる肥料となる。これが高島さんの目指す循環型の農業。農薬・化学肥料不使用で栽培してきたお茶ですが、この自然の循環を利用して10年前から肥料不使用の「自然栽培」に切り替えました。「阿蘇の大地と多くの人に感謝を込めて」。高島さんのこのメッセージの中には、支えてくれた多くの友人、作物を食べてくださる消費者のみなさん、そして自分を育て上げてくれた阿蘇の自然に対する高島さんの全ての想いが詰まっています。

