自然派きくち村

自然栽培、農薬・肥料不使用のお米とお野菜。
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こだわり抜いた調味料。
それらを使用した惣菜にスイーツ。

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自然栽培米のみりん「春夏秋冬・本みりん」300ml

価格
2,200円(内税)
在庫数
在庫なし

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※まれに底面のほうに“おり(にごり)”がたまってることがございますが、製品の品質に問題はございません。

伝統製法「古式三河仕込」自然栽培米みりん

 これまで、数々の調味料やお惣菜を自社で開発してきたきくち村ですが、この度、「原材料」と「製法」にこだわり抜いた本物のみりんが完成しました。
 熊本県産のもち米「緑米」と米麹、米焼酎を原料に、愛知県三河地方のみりん蔵で約1年熟成させてできたこだわりの「本みりん」です。原料の緑米、麹米、米焼酎に使うお米に至るまで全て農薬、肥料不使用の「自然栽培」のものを使っています。ここまで原材料の細部にまでこだわったみりんは他にはそうそうありません。
 製造は愛知県碧南のみりん屋「杉浦味醂」です。杉浦味醂の製法は「古式三河仕込」と呼ばれるこの地方に伝わる伝統製法です。手間も時間もコストもかかりますが、安価で安易に作る現代の製法とは比べものにならないほどの豊かな味と風味、奥ゆかしを醸し出します。
 こだわりの原料、そしてこだわりの製法によって完成したきくち村のみりんは、他に類を見ないこだわりの本みりん。大量生産の機械などなかった昔々の人々は現代で言う「本物のみりん」をごく一般的に使っていたのですから、とても羨ましい限りです。

※みりんをつくる過程でできるみりん粕「こぼれ梅」はコチラで販売しています。

杉浦味醂と三河みりんの歴史

 今や日本人に欠かせない調味料「みりん」。全国に点在するみりんの産地の中でも、愛知県の三河地方を思い浮かべる人も多いはずです。ここ三河の地には、大小合わせて5社のみりん屋が点在します。その中の一つが、杉浦味醂です。

 愛知県は古くより独特の食文化を発展させてきました。真っ黒な八丁味噌やひつまぶし等はその代表格です。「食」の発展が進んだ要因は様々ですが、一つには、三河平野と呼ばれる大地が、とても肥沃で、古来より穀物の栽培が盛んだった事があげられます。その穀物を使って醤油や味噌、そして日本酒が盛んに作られてきました。さらに、日本酒を作る際に出る酒粕で粕焼酎なるものが作られ、その粕焼酎を使った三河みりんが作られるようになったのです。

杉浦味醂の三代目として

 そんな歴史ある三河の杉浦味醂は、5社ある三河のみりん屋の中でも一番新しいみりん屋。それでも創業大正13年と歴史ある会社です。代表の杉浦嘉信さんは、杉浦みりんの3代目。他社が大量生産、効率化へと舵を切る中、今も伝統製法を受け継ぎ、昔ながらのこだわりみりんを作り続けています。
「うちみたいな小さな会社は、大手と同じ事をしていては生き残れないんです。」
 確かにその通り。現代社会においては、農業や生産業も大規模化し、生産性や効率は格段に上がりました。大手との価格競争では、到底勝ち目はありません。しかし、嘉信さんが後継ぎとして実家に戻ってきた頃、杉浦味醂はこの価格競争の真っ只中にいたのです。

 大学を卒業し、東京の酒屋で働いていた嘉信さん。みりん屋の後継ぎとして三河に戻ってきたのは30代の頃でした。当時の社長である父のもと、みりんの製造やノウハウを学びました。顧客は多方にいましたが、その頃求められたのは「安くて都合のいい」みりんでした。それでも背に腹は変えられず。暫くは疑問を感じながらも淡々と業務をこなしていきました。しかし、大手との価格競争についていけず、徐々に業績が悪化。このままでは会社を畳まなければいけない所まで追い込まれてしまいます。丁度この頃、正式に代表として経営を任されるようになります。
 幼くしてみりん屋を引き継ぎ、今までやってきた自負のある父と、東京で社会経験を積み、会社存続のため新しい事に挑戦したい息子。衝突は必然でした。

祖父が残した奇跡

 悶々とした日々の中、会社の倉庫を整理していた嘉信さんは突然の奇跡に遭遇することになります。その奇跡とは、祖母が残した「古式三河仕込愛桜純米みりん」のレシピだったのです。
 価格競争による安いみりんの大量生産によっていつしか忘れ去られた伝統製法。2大目の父が幼い頃に他界した祖父。嘉信さんは会ったこともなければ、どんな人だったのかも知りません。そんな祖父が作っていた「古式三河仕込愛桜純米みりん」。嘉信さんは確信しました。
「これしかない!」

 反対の父を押し切り、そのレシピを元に「古式三河仕込愛桜純米みりん」の復活に挑む嘉信さん。材料の仕入れ値は上がり、一時は売り上げも下降。でも、それでも祖父を信じて、必死に働きました。
 そして遂に伝統製法の復活に成功したのです。そこからの道のりも勿論、楽なものではありませんでした。しかし、伝統製法の拘りのみりんを武器に、新しい販路の開拓や広報などに尽力。今では「古式三河仕込愛桜純米みりん」として広く認知されるまでになったのです。

「あの時、祖父が背中を押してくれたと思っています。」
 そう語る嘉信さんには祖父への感謝が込められていました。祖父が残したレシピが現代に伝統製法を復活させ、杉浦味醂を救った出来事でした。

 近年の効率やコスパを重視した生産は、社会として必要な事かもしれません。ただ、そこに偏りすぎる事で昔ながらの製法や伝統が失われてきているのも事実。本物を追求する私たち自然派きくち村は「古き良きもの」にこそ価値があると考えています。それは製法だったり文化だったり形は様々。それぞれの人が、それを次世代に残すという大事なバトンを預かっています。
 杉浦味醂もそのバトンを持っている一人。今はさらに新しい事へと挑戦を続けています。ゆくゆくは全ての材料を三河産にし、焼酎もみりん製造初期と同じ粕焼酎にしたみりんを作る野望を抱いています。温故知新という言葉がありますが、杉浦味醂はまさにそれを実行している希少で貴重なみりん屋さんなのです。

春夏秋冬・本みりん
名称 本みりん
原材料 もち米(緑米)(熊本県産)、米麹(熊本県産米)、米焼酎(熊本県産)
内容量 300ml
賞味期限 24ヵ月
保存方法 冷暗所に保存してください
製造者 みりん屋杉浦味醂株式会社 愛知県碧南市弥生町4-9